工作室のページ    

Sony 8mm ビデオデッキ WV-TW1 Junk品修理の苦労話

2006秋に Yahoo!オークションで買ったJunk のビデオデッキ修理の苦労話です。


MEMO


Sony 8mm Video Deck WV-TW1修理顛末記 2006/11/5
(追記) 2007/8/5, 2020/6/2, 2020/7/2, 2020/9/3, 2021/3/28


アナログテープ記録のビデオカメラレコーダの技術において
マージンTrackGap無し、FEHeadなども点からして 8mm Hi8が最高技術である。



1. プロローグ   note)写真は脚注参照
1) CCD-V900
2006年5月 娘の結婚に際し、記念にと、娘が小学生のころから撮りためた8mmのHome VideoをDVDに編集していたところ 40本ほどのテープの表面に異常を見つけた。巻きの状態で場所が異なるが、停止した部分が空気に触れていたためか表面に薄い粉が発生していた。
高性能なメタル蒸着テープだけで塗布テープには発生していなかった。
急遽全テープをSony HDD-DVD VideoデッキでDVD化を進めたが 気温の高い時期に実行したためか愛用のCamcoder CCD-V900がダウンし全く電源が入らなくなりCopy不可能の環境に陥った。
2) 代替えの8mmビデオ再生機
8mmデッキはすでに製造が中止になっており やむなくYahooのオークションで再生できるデッキを探したが 8mmのテープ所持者の事情は誰も同じようで デッキの相場は目茶苦茶高い。 正価 2-3万円のチューナー無しの安物デッキ PR-2 の人気が高く 1.5万円程度で競り落とされている。
しかたがないので ジャンク品を購入し修理することにしたが それが苦労の始まりであった。
3) EV-S1500
まずは EV-S1500。 全く電源はいらずテームも出てこない代物をGETし修理開始。
電源ユニット内の電界コンデンサーのパンク・液漏れでプリント板パターンと基板上のjumper線、コネクタの腐りを修理し 動作再生可能にした。しかし残念ながら再生画像はヘッドの劣化のためノイズが多く使用に耐えなかった。そうこうしている内にメカ(テープローディングアームの片側が壊れてしまい完全アウトになってしまった。
4) CCD-TR3
再度オークションに挑戦。 今度は Sony カムコーダ (CCD-TR3 90年製?)を競り落とした。 昔に はやったパスポートサイズです。
一応正しく再生できるが ヘッドの直径が 3cm程度で テープの汚れに弱く テープ再生の途中で度々クリーニングテープでヘッドクリーニングが必要。 しかし何とかだましだまし全テープをDVD化した。中にはジッタが多いDVDもできて 我慢と妥協の産物もある。
5) CCD-TR11
せっかくだから CCD-TR3で撮影もしてみたところ CCDの色フィルタが古く 色バランスが崩れていた。 今度はこれが不満になって 再度オークションに挑戦、 TR-11を競り落とした。 画像の色は良くなったが 今度はヘッドが磨耗しており 再生時に わずかなノイズ。 おまけに TR3との相性が悪い。 後で他のデッキで判った事だが CCD-TR11のヘッドアライメントに問題があるようだ。
6) WV-TW1
デッキに再挑戦。 同様にオークションだが今度はVHS + 8mmのダブルデッキ(Sony WV-TW1)のジャンクをたった430円で買った。 状態は "電源入らず 動作しない"という代物。 しかし 悪戦苦闘の末 立派によみがえった。 以下 その詳細です。


2. 状態調査
・届いたものは見た目はきれい。 電源コード(メガネ型)は付いてない。 試しに電源を入れたが もちろん全く通電しない。

・正面


・裏面


内部(上面)  右: VHS, 左8mm。 左上: 電源基板。その下段は全面 8mmデッキ用の基板。右: メカとPCB下に主基板。



3. 試行 その1
・筐体のふたを開け 早速電源基板の調査。 基板を外し電圧を確認すると 変な症状。
・ボード上の金属製のDC/DCコンバータはTDK製で -8V, +6V,+13Vを作っているが -8V以外は出力なし。
DC/DC用トランスは1個。 分解して回路を調べると 1次側(DC140V)は NPN TRのシングルドライブで
2次側は ダイオード整流と平滑コンデンサだけの単純な構造。 -8Vが出たので 1次側の発振はOKと判断。
軽負荷では 1次パルス幅 過少で保護が働いていると理解し保護回路に問題ありと判断した。 変にいじらず 軽い負荷として 6V 3W豆電球(自転車用)をつなぎ点灯させたところ 3電圧とも継続的に正常になった。
・普通ならこの手の故障原因は1箇所のはず。 これで解決したと思い電源ユニットに負荷用豆ランプといくつかの電圧確認テスト端子を付けて再組み立てし 動くはずと 電源を入れたが 全くだめ。 原因は 他にあった。

・電源部  結果的には壊れていなかった。



4.試行 その2

・前面の統合型PLAYボタンにガタがある。 ぶつけて 前面表示関連のプリント板が損傷したのかと考え分解したが 異常は無い。
・電源SWの端子電圧は 5V出ている。 さて故障の根っこは深そうだ。


5 試行 その3

・1週間ほど放置しておき考えた。 表示が全くつかないのはおかしい。 コントローラ回路が不動でも表示はついてしかるべきと考え 表示回路がある主(メイン)基板の電源回路を疑った。 しかし主基板を外すのは大ごとである。 VHSのメカの下のあり 上方のすべてのメカと基板を外さねばならない。

・上部の基板を外し 中を見る


・外したVHSメカ


・前面パネル


・主基板。 VHS回路の他 全体の出力回路、制御回路もある。


・丁寧に各部品を外し 主基板を電源ボードを机上でつないで 各部電圧の確認をした。
もとから疑っていた4端子レギュレータは 13V系で コントローラの電源ではなかった。
よくよく基板上の印刷を見ると コントローラのMPUらしき物が判別され その回りの電源を調べると ロジック回路用電圧の5Vは 3端子REGでなく +6Vから ダイオードの順方向電圧降下を利用して得ていた。 しかしこの 5V系電圧の異常は見つからなかった。
・表示(蛍光表示管)関連の電源は 主基板上にあり TDK製の1.5cm角のユニット。 IN:13V, OUT: -29.7V, -21.7V(差がフィラメント電圧?) 異常無し。実は表示管のフィラメントが前述の電源回路の軽負荷となりこれによって電源供給が継続できるようになっていた。 表示管の接続ケーブルを外すと 電源回路の+6V,+13Vの供給が止まってしまう。 電源確認の落とし穴だ。
・コントローラLSIの付近のプリント板(2層板)をルーペ くまなく観察すると 異常なスルーホールが 2箇所見つかった。 一つはGND、他は 最も細い配線パターンである。 この信号線をたどると アチコチ腐食の疑いがある。 この信号ラインを基板の上下を行き来するが目視で丁寧に配線を追っていくと Power-on Reset回路と コントローラ用LSIの間を結んでいる配線である事がわかった。 信号ラインの抵抗値を調べると7MΩ。 明らかに途中のスルーホールが腐食し断線している。 一方、付近のコンデンサーの液漏れ、パンクなどは見つからなかった。

・腐食があったスルーホール(矢印)と信号線パターン


上の写真の円内に付いていたコンデンサ (機能はOK アルコール洗浄し元にもどした)


・ジャンパー線で ラインを修復。 (もう一カ所のGNDも)。周辺のプリント板はアルコールでよく拭いた。
 大きなLSIはコントローラと推定できるLSI.。

拡大



・再度 机上で 電源ユニット - 主基板 − 表示パネルを つなぎ 通電すると なんと前面パネルの蛍光表示管が点灯したではないか!!.




5. 試行 その4
・すべてを再組み立てし Power on。  今度は動いた。 TV受信もOK.。



・VHSテープを入れたら 無事ローディングされたが出てこない。 原因不明だが 電源コンセントを抜き再度さしたらテープは出てきた。
・再生 巻き戻し等はOKになった。 絵はきれいである。
・主目的の 8mm側のテープのloadingと取り出しの時 テープケースがひっかかってうまくいかない。 この問題は その後 前面パネルの取り付けの不都合が原因と判明。 全面パネルのふたを開けるツメがかみ合っていなかったため テープが出られない格好になっていた。(解決)


6 試行 その5
・前面パネルの下にある 各種制御ボタンの動きが悪い。
これは再度分解し点検したが原因不明。 どうも ふたを開けたとき 接続のフラットケーブルが筐体の金属に触れているようだ。 間に紙を挟んで組み立て直したら OKになったが 不安定だ。
・リモコンは付属していなかっのでテストしていない。


7. 故障原因 (推定)
・組み立て後 主プリント板の腐蝕部分の位置関係を確認すると ちょうどVHSメカの下。 根本原因は、潤滑グリースの滴下による腐食と推定される。

・スライドメカの下に 上記のコンデンサが見える。



8. 機能確認結果
・AV in/out: OK
・ANT 入力OK
・RF out (1ch,2ch): OK
・VHS 再生OK きれい
・8mm 録画再生 OK. SP,LP共 きれい。
・VHS,8mm どちらも 高速巻き戻し/早送り OK.  
 (Camcoderと違い さすがデッキ。とてつもなく高速な巻き上げです)


9. 画質テスト結果
・8mmテープ再生
- Camcoder V900で撮影したテープの再生は OK。 非常にきれい。 ジッターもない。 多少のテープの傷や さびの部分でも停止しないし汚れ部分の再生ジッターも軽減されている。 ヘッドが汚れると 自動的にクリーニングが始まる。
- CCD-TR11で録画したテープを再生すると 音が再生できない。 TR11のヘッドアライメントに問題があるか TR11のヘッド磨耗が予想される。

・VHS部分
- 問題なく再生される。 S-VHSは再生できるが録画はS-VHSではない。 VHSは手もとに他の機材が2台あるのでこの機種のVHS活用予定は無い。

・TV受信機部分
- VHF,UHF共 問題ない。


10.エピローグ
・きれいな映像が再生できる8mmデッキが手に入った。
・専用リモコン(RMT-TW1)もその後オークションで入手した。このリモコンはオークションで稀少なものでやっと見つけたもの。価格は本体の6倍だったが。。
・CCD-TR3は現在オークションで人気商品なので再出品しちゃおうかな?



以上が 修理の顛末記でした。
いやいや ご苦労さん!!
しかし ビデオばっかり何台もあってどうするの??? 
  きっとPCと同じように完成後(修理を楽しんだ後)は どこかに積んでおくんだろうね!!


(^|^;)


2006.11.5
Shinji 記


追記 (2007.8.5)
★8mmビデオデッキメカ
・2007.5月 リモートコントローラに反応しなくなったので 8月 北海道から再度junk品をNetで購入し
 パネル全体をそのまま交換した。そのためFL表示器は暗くなってしまった。
・前面パネルを取り付けるとき、必ず 8mmの入り口のフラップを持ち上げた状態で行うこと。
 さもないと、テープの掃き出しの時にふたが開かずにギヤが壊れる。
・交換時にケース上ブタを外すと 8mmデッキのunloadingの完了がうまくいかないトラブルが発生.。
 メカが 3回unloadingをトライし 停止するという現象が起きた。
 メカ内部のギアへの負担は相当大きそう。 しかし ふたを戻すとこの問題は消えた。

問題の原因推定としては
@メカの状態を光学系を使って検出している可能性があり 明るい光が混入してエラーを起こしたのか
A修理中の気温 真夏の35度を越す猛暑によるものか
今のところ原因は定かでない。

追記 (2020.6.2)
★電源が切れた、
・電源を入れて、20分ほど放置しておいたら、電源が切れた。
 電源部の主電源 6V以外が出力無になっている。
 正常時は、電源ONで 5V,,9V系の電圧が発生する。
 原因は、電源部をコントロールする信号系らしく、電源基板上のコネクタ(CN402)につながるワイヤーハネスに触れると電源が起動する場合がある。
 しかし、コネクタを外して、コネクタ間の全15本のワイヤーを1本づつ導通テストをしたが全て正常だった。
 ワイヤーの一部が断線気味のように見える現象である。ワイヤーの他端はメイン基板のコネクタにつながっているので
 ワイヤに触れるとメイン基板への力学的ストレスがかかるとも推測できるが、ワイヤーに触れる力はごくわずかでも、
 電源が復帰することがあることを考えると、機械的ストレスでメイン基板のどこかの接触状態に変化があるとは思えない。
 15本のワイヤーをピンセットで一本づつ触れて動かし不良箇所を特定しようとしたが場所を特定できなかった。
 根本原因は、不明である。
 (発振の可能性もあるかと思い、電源基板に追加で設けた各テストpointに熱収縮絶縁チューブをかぶせて、長さを短めにしておいた)

 <電源基板のコネクタ CN402>
  
  ・これに接続されているワイヤーハーネスに触れると電源が復帰する場合がある。

★8mmビデオデッキのカセットローダーの機械機構が壊れた。
・電源が正常な時、電源プラグをコンセントに差し込むと8mmデッキ部分の一部が動き出す。
 送り出しリールの回転と、テープカセットの掃きだし動作(押し付け力が大きい)でギヤへの負担大である。
・メカ異常に気がつく前に、上記の電源異常箇所を特定しようとかなりの回数プラクを抜き差しをした。
 そのたびにメカはカセットを掃きだす動作を行い、ついにギヤが耐えきれずに噛んでしまった。
・カセットローディング機構を外と、一部のギヤに割れがあった。この割れによって、
 ローディングの左右の対象性が失われカセットがローディン時に噛んででしまう。、
 このギヤはいかにも弱そうな形をしている。これは寿命を決める「ソニータイマー」かもしれない)
・ギヤ機構を分解して、ギヤの割れた部分二箇所を割れが開かないように細い鉄線で縛り上げた。
 注意深く才組み立てをしたら、正常のローディングができるようになった。

 <破断しているギヤ(外周ギヤの左端部分>
  
  ・テープカセットを押し出す時に引っ張り応力ががかかる場所。
   外周ギヤの右端はつながっている。

 <飛び出してきたピン・バネ>
  
  ・破断したギヤに内蔵されるバネ。これが常時ギヤにストレスを与えていて2番目の亀裂を作った。

 <破断しているギヤを針金でしばった>
  
  ・ギヤの歯に引っかけて破断箇所を直径0.28mmの針金で縛った。
   第二の亀裂部分も同様に縛った。 計2箇所(2本) 
   バネは少し変形して反発力を弱めてギヤ内部に格納した。

 <破断しているギヤを針金でしばった(組み立て後の拡大写真)>
  
  ・分解した部分を再度組立てした後の写真

 <分解した8mmカセットローディング機構>
  
  ・ギヤを針金でしばるためにカセットローダーを分解した。

 <再組み立て後の8mmカセットローディング機構 (動画)>



ごくろうさん!
(^|^;)

2020.6.2 記


追記 (2020.7.2)
★テープがゆるみ、巻きついた。
・8mm tapeを見ようとして2本ほど再生したらtapeが出てこない。
 ケースを開けてみるとキャプスタンにTapeが巻きついていた。何とかテープカセットを取り出し再度再生してみるとテープが緩む現象が見つかった。
 送り出しリール側に問題がありそうた。 早速、詳細調査と修理にとりかかった。


・原因
 カセットを外に押し出す時、回転ヘッド周りに張られたテープループはカセット内に巻き戻されるが、送り出しリール側が余分なテープを巻き取り、
 送り出しリール台は回転を固定している。送り出しリール台はそのギヤを黒い爪(ストッパー)ぶ食い込ませて固定する仕組みになっている。
 このギヤはリール台の周りに巻きつけてある構造で、今回その「ギヤベルト」が割れてリール台から剥がれたためストッパーが効かなくなった。

 <リールのストッパを刻むギヤが割れていた>
  
  ・左上の扇状部品のの先が、リールの回転をロックする機構になっている。

 <リール台には、バックテンション用のブレーキベルトがある>
  
  ・リール台外れ防止用の台と ベルト調整用の台を外してみた。

 <リール台のギヤが飛散しないように針金で縛った>
  
  ・リール台はフロン系のプラスチック材料なので接着ができない。
   そのため鉄の針金で縛った。さらに針金が円筒状のリール台を
   ずり上がらないように、3箇所ボンドで固定した。(ボンドの粘着力を期待)

 <リール台の高さ確認>
  
  ・リール台の高さを決めている部分に針金やボンドがはみ出ていないか確認。

 <修理完了>
  
  ・このあと、テープカセット ローダーを取り付けて完成。


このデッキは全身創痍ですね。
SONYのAV製品は、性能は良いけど耐久性(時間的信頼度)設計が貧弱です。
民生用に徹しているためか、多用しているプラスチック部品はシュリンクを考慮していないように思え、経年変化に弱いようです。


いやはや、またまた修理 ごくろうさん!
(^|^;)

2020.7.2 記


追記 (2020.9.3)
★電源が入らない、
・1ヶ月ぶりに使ってみたら電源が入らない。開封して 2020.6.2時点で曖昧にしていたケーブルに触れると 以前と同じように不安定にONやOFFになる。
 力学的なものではない。
 電源が入らない(時計表示が切れている)状態にiなると、ロジック回路用電源電圧+6Vが落ちることが判明した。
 周辺のケーブルコネクタを抜いて再接続してみたが 状態は変わらない。 やはり6V電源回路の発振か,フの字遮断特性が疑われる。
・触ると変化するケーブルハーネスをまとめてアルミ箔でシールドした所、明らかに改善された。(完璧か疑問?)

 <電源基板のコネクタ CN402のケーブル束をアルミ箔でシールド>
  
  ・これで ケーブル周りに触れても電源が切れることがなくなった。

・上記の現象の試行錯誤中に、またもや 8mmテープのローディング機構がこわれた。
・ギヤケースを分解し、軸からずれていた楕円ギヤを正しい位置角にして組み立てた。

 <8mmテープローディング機構の楕円ギヤ組み合わせ>
  
  ・右側の楕円ギヤに位置決めノッチがある。テープを押しだした位置。
   楕円ギヤの最後の歯まで組み合わせるのがこつ。2歯以上余らせると
   ローディング時に移動行程不足でギヤ鳴りが発生し、カセットがセットされずに掃き出される。
   また、電源プラグの抜差し毎に負荷がかかって右のギヤが外れる事があり、
   その場合、ギヤケース分解して修理する必要がありとても面倒になる、
   プラグを差し込んだあとは、必ずテープローディングをしてギヤを回転させて
   ギヤの緊張を解くと良い。
   テープをloadingしたままならばギヤは動かない。短時間の電源断ならばとても良い手段。


修理の結果、8mm,VHS ともに安定に動作するようになった。

いやはや、修理 ごくろうさん!
(^|^;)

2020..9..2 記



追記 (2021.9.28)

★再度電源が入らなくなった。

・友人から8mmテープのDVD化コピーを依頼されて、半年ぶりに使おうとしたら電源が入らない。
 ケースカバーを外して 2020.9.2時点で金属泊を蒔いたケーブルに触れると 前回と同様、不安定にONやOFFになる。
・15分程度テープを再生していると、電源が切れる現象が観測された。
 詳しく調査するよ、電源回路回りの温度に関係していた。
 温まった時は、ケーブルに触れても復帰しない。
 又、離れた別の基板を指で叩くと、電源が切れる現象も観測された。
・電源基板の記述文字から、コネクタ(CN-402)の4番ピンがコントロール用に信号に思えたので、
 4ピンにつながるケーブルの皮膜を削り電圧を測定してみたが、まともな数値が出てこなかった。
 (訂正追記)
  PT板のパターンを追いかけると、Power controlの信号は CN-401の 12-pinでした。

・CN-402のコネクタ回りに集中して挙動調査をしてみると、コネクタを上から押しつけたり、
 横から押すと、エラーになる現象が見つかった。
・調査の途中、心配していた通り、ローディングギヤをはずしてしまった。2時間ほど掛けて再修理し
 以後は、テープをローディングしたまま調査を続けた。(要注意)
・基板の異常が原因であると判定し、基板を外して裏側をルーペで、くまなく観察したところ、
 Cn-402のピンの多くにハンダクラックを発見した。怪しい部分を全て再ハンダをした。
 その結果、8mmテープ,VHSテープを同時に2時間以上再生してもエラーにならなくなった。

 <電源基板 表>
  
  ・調査用に、複数のタップ線を引き出してある。

 <電源基板 裏>
  
  ・調査用に複数のタップ線を引き出した。右下方に CN-402コネクタ

 <電源基板 裏 部分拡大>
  
  ・cn-402のハンダクラック。


再ハンダ処理で、また安定して動くようになった。

いやはや、度重なる修理 ごくろうさん!
 1995年製、製造後25年になる製品を、15年前から づうっと修理を続けている。
 「やんちゃな物」 ほど かわいくなるのは不思議です。
 アナログ録画機の最高技術の 「Hi−8」の機械。
 今でも、きれいな映像と音がでる。 いつまで、動いてくれるのか。。。??
 

(^|^;)


2021.3.28 記




8mmビデオ機材

1)CCD-V9000  @1988


2)EV-S1500


3)CCD-TR3


4)CCD-TR11


5)WV-TW1


6)CCD-TRV92(4" LCD view付)








<参考入手価格>
1)CCD-V900  \240,000  @1988

<以下 Yahoo!オークションで売買したもの>
2)EV-S1500  \2,010 (2006.7.26)  廃却 
3)CCD-TR3   \13,000 (2006.8.3)  (後日オークション出品 落札値 \17,500  2007.9.2 )
4)CCD-TR11  \4,010 (2006.9.17) (後日オークション出品 落札値  \7,500  2010.2.28 )
5)WV-TW1    \430 (2006.10.20)。 別途後日リモコン \2,510 (2006.11.21)
5')WV-TW1(再) \1010 (2007.7.29)  2こいちの残部品は廃却。
6)CCD-TRV92 \10,500 (2007.11.7)
  後日コンバータレンズ追加(38mm径)
   Wide(x0.6),Tele(x1.4) \3,300 (2007.12.24)

デジタルムービー
D1) Canon HF-10 \97,000  2008.6月。 後日 Canon純正 Wideレンズ 0.7倍 \15,000